7月30日(火)
今日は、壁掛け時計のある静物画をご紹介します。
2016年11月15日のカルチャーセンターのモチーフは、壁掛け時計とランプ、赤い球、白い三角柱、緑の容器、下に黄色い柄物の布を敷いた静物画でした。
先生がモチーフを配置した意図を明確に理解しているわけではありませんが、このモチーフを見た時に赤い球と緑の容器が補色になっていて、しかも手前に置かれているので、この二つを主役にして残りのものは脇役にしよう、と決めました。
なので、赤い球と緑の容器は細かく描写して色も比較的強く入れました。
でも、後ろの壁掛け時計などは、文字盤のところなどもっと具体的に描き込みたい気持ちを抑えて省略気味にして、色味も前に出てこないように茶色の少しくんだ色で引っ込んでもらいました。
同様に黄色い柄物の布も、手前の布は強い黄色で描いて一番前に出てきてもらい、奥の縦面の布は、時計同様にくすんだ寒色系の黄色で描いてあります。
描き手は、3次元のモチーフをみて、水彩紙の上で2次元だけれど見る側に奥行きを感じてもらうような作為を意図的に施しています。
その作為が上手くいけば、見てる人は違和感なく安心してその絵画を現実空間のように眺められるのだと思います。