9月16日(土)
今日は、鶴見区の馬場花木園のスケッチをご紹介します。
今週の初めに、スケッチブックをもって地区センター水彩画教室の申し込みに行き、その帰りに天気も良かったので、20年以上前に1度だけ行ったことのある馬場花木園を久しぶりに訪問しました。
馬場花木園は、1999年に開園した日本庭園で、2019年に敷地が拡張されて茅葺き古民家が加わってリニューアルオープンされました。私が開園間もなく行ったときは、古民家もなくて、蓮池はあるものの、あまり強い印象は残っていませんでした。今回また行ってみて、蓮池だけでなく、谷戸の地形を生かして整備された綺麗な公園に生まれ変わっていたことに驚きました。
園内を一回りすると、池のそばの木陰を見つけて椅子を広げ、蓮と古民家を入れた構図でスケッチをはじめました。
今回は、ヒマワリ畑の時と同様に作成プロセスも紹介したかったので、途中で7枚の写真を撮って、どんな手順で描いていくのかを簡単な説明とともにご紹介したいと思います。
1 下書き
鉛筆で大雑把に配置するものを描いて行きます。古民家の位置決めと同時に、画面の縦と横に、どこまでの景色を入れるか決めます。古民家を主役にしますが、手前に蓮池と遊歩道を入れて古民家まで見る人の視線を誘導したいと思いました。
2 下地の彩色
画面の中の光が当たっている明るい面の色を画面全体に塗り残しなく入れていきます。ここでは、ひとつひとつの木や建物の色がはみ出したり滲んだりしても気にせず、風景から感じた明るい色のイメージを水を多めにした絵具を置いていくという感じです。
3 遠景の彩色
古民家の屋根の形を背景の竹やぶの暗色を塗ることで決めます。また左右の木立の影を入れてから古民家の壁などの調子をいれます。最後に竹やぶの暗色が生渇きの状態の時に、筆の柄の尖ったところで引っ掻いて竹のシルエットを入れます。
4 近景の彩色
手前の遊歩道の柱や影色を入れて形を整えます。左右の木立の幹や枝を描きます。
5 近景の彩色2
手前のハスの葉の影色を入れてからその後ろの草むらの葉っぱや赤い花を描きます。手前は細筆で細かく、奥は中筆でざっくりと描きます。
6 人物の挿入
ここまで描いて人物を入れていないことに気づきました。ちょうど通りかかった日傘の女性がいたので急いでクロッキーの要領で描いている途中の絵に鉛筆で描き加えました。そのあと、濡らした筆でこすって人物のところだけ絵具を取ります。 ティッシュで押さえると簡単に取れます。本来は最初から構図に入れておくべきでした。
7人物の彩色
人物のところが乾くのを待ってから、服装を思い出して彩色ました。人物のうしろの遊歩道の手すりも同じ要領で色を取って完成です。